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独身で独り暮らしの人が高齢期にすべきことって!?

これからの時代、男女ともに独り暮らし世帯がどんどん増加すると予想されています。


今でも既に多く、ご相談者の兄弟姉妹が独身で独り暮らしという方が7件に1件程度はある印象です。


若いうちはそれで問題は無いですが、高齢になってくるとそうはいかなくなります。


自分だけではなく、当然に他の兄弟姉妹も高齢となり、様々な面で力を借りづらくなるからです。


では、独身で独り暮らしの人は、高齢期にどのようなことを準備しておけばよいのでしょうか!?


今回は、高齢期まで安心して独身貴族を楽しむために、事前にすべきことについて解説します。

独身で独り暮らしの場合、高齢になって心配になることは、


①大病などをしたとき、介護が必要になったときの問題


②自分が死んだときの問題


この2点が最も大きいと思います。


また、今後は高齢者の認知症発症率が20%を超えるとも推測されていることから、もしも自分が認知症を発症したらどうしようと考えている方もおられます。


そこで、もしものときに備えておくべきこととして、以下4つを検討しておきたいものです。


1.任意代理

2.任意後見

3.死後事務委任

4.公正証書遺言


1.任意代理については、判断能力がないわけではないが、寝たきりなどで自分では動けなくなったとき、自分に代わって諸々の手続きを行ってもらう代理人のイメージです。


2.任意後見は、自分が認知症などで判断能力がなくなってしまうことに備え、判断能力があるうちにあらかじめ後見人を本人が指名しておけるというイメージです。

法定後見の場合は、家庭裁判所が後見人を選任するため、誰が後見人になるかはその時次第です。


3.死後事務委任は、自分が亡くなったときに、葬儀をはじめとした全ての手続きを行ってもらうことをお願いしておくことです。


4.最後に公正証書遺言で自分の財産を誰に遺贈するかを指定し、死後事務を委任した人を遺言執行者として指定します。


いずれも公正証書での作成が必要となりますので、まとめて公証役場で作成をしておくと良いですが、何より大切なのは、代理人・後見人・死後事務は誰にお願いしたいのか、誰ならちゃんと務めてくれるのかを見極め、決めること。

そして、自分の財産を誰に遺贈したいのかを決めること。

それが先決ですね。


とても信頼できる人が周りに居れば良いですが、いない場合はどうするかです。


また、私も過去に一度だけ、知り合いに頼まれて任意代理・任意後見・死後事務を受託しましたが、本人に配慮しながら最後まで本人の希望を尊重しながら業務を遂行することはとても神経を使い、全ての業務が終わってからしばらく寝込みました。


私は「2度と受託しない!」と決心したほどです。


それだけしんどい(知り合いは特に精神的に)業務なので、安易に知り合いにお願いできないものでもあります。


では誰に頼めば良いのか!?


現在、死後事務について国や行政では監督官庁が無い、ルールや仕組みが無いなど、全くと言っていいほど整備されていません。


独身の独り暮らしの人が依頼者だけに、誰も監督者がいない業務ですので、全ては受託者のモラルにかかってしまっているのが現状です。


利益追求型の個人や法人の事業者などがウジャウジャいて、問題化してきているところです。


言うなれば無法地帯です。


そう考えると、誰に頼めば大丈夫なのかを見極めることが本当に難しいところですが、今のところ言えることが2つあります。


①個人への依頼は避ける。


②社会福祉協議会や社会福祉法人など、公共性の高い機関に依頼する。


余命宣告をされているなど、業務の実施時期がごく近いならまだしも、今は元気で将来に向けて準備として依頼する場合に、個人に依頼をすると受託者が先に亡くなるリスクもありますし、何かあったときのリスクヘッジがし辛くなりますので、専門職など多くの個人が「死後事務を受託します!」とPRしていますが、よほどのリスクヘッジ策が練られている場合を除いて個人への依頼は選択肢から外した方が賢明です。


法人であれば上記のような心配はありませんが、NPOとか一般社団法人などは要注意です。


私もNPOに所属していたことはありますが、非利益活動法人だからといって本当にモラルが高いかどうかは判断できないものです。


とういうことで、公共性の高い機関に依頼をすることがベストですが、地域によっては現在対応不可のケースも多いので、しっかりと見極めてから依頼をすることが大切です。


どうやら、今後は、国が仕組みづくりに動くようです。


監督官庁を設けたり、ルールを整備したりするのだと思いますが、今後は民間の法人などをしっかり監督しながら受け皿を増やしていくことになると思います。


現在の無法地帯が淘汰されることを強く願っています。


必要であれば、私にご相談いただければ、一緒に適切な依頼先を探すお手伝いをさせていただきます。

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