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相続税の節税・贈与って本当に必要!?

税制改正により、今年から贈与税についての変更がありました。


皆さんもご存じの通り、暦年贈与と相続時精算課税制度についての改正です。


それに伴い、最近は各所で「相続税節税」に関するセミナーなどがより活発に開催されている印象を受けます。


皆さんの中にも「相続税節税」や「贈与」に関心の高い方は多いのではないでしょうか。


でも、それは本当に必要なことなのでしょうか!?

先日もご相談者より、「銀行から相続税を節税するために保険に入るべきです!と保険を勧められたけど、どうしたら良いだろうか?」とご相談がありました。


もちろん、入る入らないはご本人の自由です。


銀行は、ご相談者のためと言いながら自行の利益のため、担当者自身の成績のために加入を勧めているわけですが、本当にご相談者にメリットがあるなら入れば良いですね。


ただ、私がこれまでいろいろなご家族と関わってきて実感すること。


それは、親世代が子世代のためにとやってきたことの想いは子世代に伝わっていないということです。


親世代は、相続税として国に持っていかれるくらいなら、子世代に少しでも多く残してあげたいと思うことが心情ですね。


ところが、現実はその有難みは子世代には大して伝わっていないものです。


そもそも、ほとんどの子世代は親の資産額を知らない人が多く、相続が発生してから初めて知ることとなります。


相続税は累進課税ですので、例え課税があったとしても、よほどの資産家でない限り10%~20%程度の納税をした残りをしっかり取得します。


つまり、絶対に困ったことにはなりません。


私はこれまでに何百人もの子世代から「困った・何とかしたい」と顕在化してからのご相談に対応してきましたが、

「相続税の納税が多額で困っている!」という相談が1件もないのがそのためです。


ただし、「納税が出来なくて困っている!」というご相談は多いのですが、それは別です。


納税出来ないとはどういうことかというと、相続税はかかるが納税することができないケースです。


具体的に言うと、相続財産のほぼ全てが不動産(しかも権利が付いてすぐに現金化できない)で現金が無いという方です。


こういったご家族のほとんどは、親世代が節税に拘って不動産に権利を付けてしまっていることがほとんどですね。


この場合、「節税」ではなく、「納税対策」を考える必要があったわけです。


話を戻すと、例え相続税が課税されようとも、現金が多い場合は、納税できるので子世代は困ることはないし、親の財産の一部を相続税として納めて残りを取得するだけですから、100万円であっても1000万円であっても、それが10%~20%の税率である限り、どうってことはない訳です。


むしろ、親世代が節税に拘って、いろんな事業者から勧められるがままにいろんなことをやってしまっていることの方が子世代を困らせていることが多いと感じます。


先程の、「不動産に権利を付けてしまっている」の代表はアパート建築です。


これは本当に子世代に負担を遺しているなぁ、と感じることが多いです。


保険も、一時払い終身保険など複数契約していると、相続発生時に子世代は、節税できた嬉しさよりも手続きの煩雑さを感じていることの方が多いと感じています。


これが人の心理ではないでしょうか。


贈与も同じくです。


贈与する側の親の想いを、贈与される側の子世代はどう受け取っているかです。


実際はそれほど嬉しく思っていないと感じます。


もちろん、最初の1回目は「ありがとう!」となるかもしれませんが、2回目以降は当たり前となり易いですね。


感覚でいうと、家族皆で食事に行って、親がその代金を負担した程度と同等ではないでしょうか。


年110万円の贈与の「ありがとう!」と、1回数千円の食事代の「ご馳走様!」が同じくらいの感謝の重さ。


どう考えても金額差分の感謝はないでしょう。


であるならば、年1回の贈与よりも、家族皆で食事することにお金をかけた方が、想い出も増えますし、よほどお金の価値が高くなるというものではないでしょうか。


もっと言うと、それほど感謝されない贈与に一生懸命になるくらいなら、自身のこれからの人生をもっと楽しむことにお金を使った方が、子世代もきっと嬉しいはずです。


私の感覚で申しますと、「相続税の節税」や「贈与」のことを優先する前に、別のことを考えていただく必要のある方がほとんどではないかと実感しています。


ということで、世間や事業者などに踊らされて目先の損得に拘って偏った対策をして結果誰かが後悔することの無いよう、視野を広くもった本当の対策を実施していただけるよう願います。

Kommentit


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