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空き家問題の今後を勝手に考察!?

  • 4月25日
  • 読了時間: 5分
世間で空き家問題がしょっちゅう話題になっています。

様々なメディアでも紹介されていますね。

ただ、私は空き家問題に取り組んでいる身として、国や行政、そしてメディアの捉え方に違和感を感じています。

国や行政が問題視しているのは「老朽空き家」です。

建物がボロボロになることで地域に迷惑をかけるから問題だと。

そして、対策として「特定空き家」とか「管理不全空き家」というレッテルを作り、該当する空き家所有者に厳しい措置を講じる方向で進んでいます。

また、メディアは話題性のある空き家の解体や利活用を提案する業者・団体を特集する傾向にあります。

これでは空き家問題は解消しないと思えてなりません。

なぜなら、それらは空き家問題の本質ではないからです。

そこで、私なりに空き家問題がこれから更に深刻化するであろう要因について考えてみました。

主な要因は3つだと考えています。


1.構造的要因


2.心理的要因


3.仕組み・制度的要因



それぞれについて以下に述べます。


1.構造的要因


(1)人口・世帯数減少による余剰住宅ストックの増加

  新築着工戸数80万戸-住宅滅失戸数10万戸=70万戸のストックが毎年増加

  人口は既に減少局面、世帯数も住宅を必要とする家族世帯は減少するばかり

  このままいけば、余剰住宅が増え続け、空き家が増加することは避けられない

(2)不動産価値低下(不動産価値二極化の加速)

  上記を理由に住宅ニーズが減少すると価値ある不動産は限定され、残りは価値下落

  価値が下落すると、売却できないか売れても低価格、解体等の経費が上回ることも

  結果、「放置するしかない!」と考える所有者が増えるのみ

2.心理的要因


(1)大切な実家を失いたくないという心理(核家族化の事情)

  例え使わずとも、想い出や想い入れがあると簡単には手放したくないもの

(2)仏壇などの大切なものがあるという、問題の先送り心理(無くても問題ない物置利用)

  片付けようと思えばできるが、面倒なため理由を付けることでやらないでおきたい

(3)土地神話世代からの「不動産は財産」呪縛心理(手放すとマズイという強迫観念)

  先祖代々の土地は守れ!とか、親が苦労して手に入れた家だから手放せない

(4)どうせどうにもできないだろうと諦め、見て見ぬふりをしたくなる心理

  売ることもできない、売れても経費の方が高くつくなら、このまま無かったことにしよう


3.仕組み・制度的要因


(1)税制

  固定資産税等の軽減措置解除など、厳罰規定重視でインセンティブは極小

  空き家所有者からすると、解体して更地化しても固定資産税は高くなるので一緒

  かえって真面目に解体してしまうと解体費分コストが高くつくと感じてもおかしくない

(2)行政等の対応体制

  宅建協会、司法書士会、弁護士会等との連携のみで体制が万全だとしていることは問題
  (特定分野の専門家との連携のみ)

  家を建てるのに、大工と基礎屋と電気屋と設備屋、屋根屋などの職人を集めているに等しい

  設計という最も大切な要素を考えていないのと同じ(設計が得意な専門家との連携が無い)

  空き家対策は、まずは設計してから特定分野の専門家に渡すようにしないと解決しない

  つまり、空き家所有者の真の課題を見極め、対応策を練ってから進めないといけない(設計)

(3)所有者への働きかけ方

  多くの行政では、空き家所有者からの相談を受け付けるという「受け身」の姿勢

  「空き家相談会」の開催など

  相談に来る人は藁をもつかむ思いで来る末期症状の人が多いもの(顕在化してから相談)

  ただし、末期症状のケースは、既にどうにもならないという結末に終わる場合が多い

  働きかけるべきは「潜在的所有者」なのだが、彼らは空き家問題そのものを認識していない

  つまり、「空き家相談会」には来ない

  本来、もっと切り口の違うアプローチが必要だが、ほとんどやっていない


と、3つの要素を総合すると、まだまだ空き家問題は加速度的に増加するものと思われます。

要は、物理的にどうやっても増え続ける構造であることに加え、制度や行政等の対応が、所有者の心理を充分に理解した上で、先回りした手を施すような仕組みとなっていないことが、今後空き家問題が解消するどころか、更に深刻化する要因なのです。

つまり、空き家所有者心理を充分に理解した上で、空き家所有者や次世代にとって「空き家放置」がどれだけデメリットがありリスクなのかと、今から行動することのメリットをしっかり理解しもらう活動が必要です。(「空き家相談会」ではないことを繰り返しておきます。)

もっと言うと、空き家所有者ではなく「空き家予備軍」と言われる『実家の親世代』に向けて、今のうちから行動してもらい「空き家としない」働きかけを丁寧に実施する(空き家防止)こと。

以上2点が空き家問題解消に向けた本質的な取り組みなのです。

そのため、もっと民間で対応を進めないといけないところですが、本来扱うべき不動産業者はお金になるものしか扱いませんし、面倒な活動を毛嫌いする人達も多いです。

そして、都心の坪単価が高い不動産は喜んで扱うものの、郊外の安い不動産は嫌がります。

それらを踏まえ、私1人が声を上げたところであまり変わらないかもしれませんが、例え1件でも空き家問題で後悔する人や負担を抱えて困っている人を増やさないために、出来るだけの活動を続けていきます。

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