住宅ローンの考え方、これが本当に正しい!?
- CFP 後藤 明
- 2020年7月5日
- 読了時間: 2分
先日の新聞広告にこのようにありました。
新型コロナの影響で‥、今後年収が下がる、ボーナスが下がる‥。
金利は下がるが、借入額も下がる。
借入額は年収の約7倍。
年収が下がる前の今年。のうちにローンを組むのが最善!!
もしかすると、3年先までローンが組みにくい状況が続くことも‥。

これは、とある不動産屋の広告です。
年収が下がる可能性がある人は、
下がる前の収入基準で借入れした方が多くの融資を受けられるということを言っています。
そういわれると、「そうなの!?じゅあ、今年の内に!」と思う方もいらっしゃることと思います。
でも、良く考えてみてください。
本当にこの考え方が正しいのでしょうか。
確かに、年収が下がる人もいると思います。
年収が下がることにより、借入限度額は下がる。 これは事実です。
でも、多く借りたら当然返済はしなければなりませんね。
下がる前の収入基準で多く借りて、収入が下がってから多くを返済する。
ということにもなりかねませんよね。
では、どう考えればいいのか。
「売る側」は、当然、より高い物件を買ってもらいたいので、
少しでも多く借入れすることを勧める傾向にあります。
一般的に、年収に対する返済比率で計算し、
「あなたはこれだけ借りられますよ!」と、
借入れ限度額で話を進められることが往々にしてあります。
その場合、年収が下がると借入額も減ることになります。
しかし、借入限度額まで本当に借りてしまったら、
大変なことになる可能性が高いのです。
つまり、「借りられる金額」と「返済できる金額」は別と考えてほしいのです。
どうすればいいのか。
収入と支出を将来に渡ってシミュレーションし、
収支のバランスをしっかり考えて借り入れ額は決めていただきたいのです。
これを、ライフプランニングと言います。
今後の人生のシミュレーションをし、「人生の3大資金」を考慮に入れ、
そこで住宅資金を決めていく必要があります。
後悔のない家づくりのために、
ぜひ慎重な資金計画をしていただきたいものです。
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