親がアパートオーナーの相続で注意すべきことは!?

親御さんがアパートオーナーという方が結構いらっしゃいます。


アパートオーナーである親御さんの大部分が高齢者ということもあり、

私も相続財産にアパートを含む方の相続に関わることが多いです。


そこでいつも感じること、

それはアパートの相続は慎重に検討すべきということです。


ほとんどのケースで、賃貸経営に携わっているのは親御さんのみで、

子世代は全く関わっていません。


相続が発生して初めて身近な問題となる子世代がほとんどです。


今回は、そんな家族の相続で気を付けるべき点について解説します。

1.遺産分割協議をする前に経営状況をしっかり分析する


多くの子世代は、アパートは収益物件だ!と見込んでいます。


つまり、プラスの財産であるはずと踏んでいるケースがほとんどです。


しかしながら、ふたを開けてみると、

負担となっている、つまりマイナスの財産であるケースも多く存在しています。


地域により、建築年代により、建物により、とそれぞれではありますが、

例えば収入よりも支出が多かったり、デッドクロスに陥っていたり、

既に空室率がかなり高くなっていたりと様々です。


最悪なケースは、あまり修繕等を行わず、しかも収入を生活費で消費し、

現金等の資金がほとんど無いというものです。


そのため、まずは親御さん所有のアパートは果たしてプラスの財産なのか、

マイナスの財産になってしまっているのかの見極めをすることが必要です。


それをせずに子世代の誰かが相続してしまうと、必ず後悔することになり、

場合によっては、それが元で兄弟トラブルに発展することさえあります。


2.アパート単体の相続ではマズイケースも!?


築年数の浅い物件の場合はまだ大丈夫な場合が多いですが、

20年以上経過している物件の場合、

今後の経営でかなりの支出を見込む必要が出てきます。


特に直近に大規模修繕等を行っていない物件は要注意です。


その費用をこれからの賃料収入で賄えるかというと難しい場合が多いです。


ということは、アパートを相続する家族は、

今後の経営資金として現金も併せて相続する必要があります。


しかし、それが問題となる場合があります。


他の兄弟姉妹が理解してくれるかどうか、

そもそも現金資産があるかどうか、

他の兄弟姉妹との公平感が保てるかどうかなど。


話を進めるにあたっては、

兄弟姉妹全員で、課題を共有しながら理解し合って、

役割分担を決めた中で議論をする必要があります。


ただし、かなり専門知識が必要となりますので、

場合によっては、素人だけで進めず、

中立な立場で調査・情報提供や調整をしてくれる専門家を活用することが

得策かもしれません。


3.他の兄弟姉妹とのバランスは大丈夫かをチェック


先程も触れましたが、

アパートの相続にあたって問題となるのが、

兄弟姉妹間の分割バランスです。


通常、アパートを所有する方は、他にも複数の不動産を所有する場合が多いです。


ただし、優良な不動産ばかりではなく、

子世代からすると負担としか思えないものも多々あったりします。


一般論で言うと、

人は優良な財産は欲しいですが、不良なものや負担は避けたいものです。


それをどのように兄弟姉妹が納得するように分割するか!?


これはなかなか素人では難しいかもしれませんが、

とても重要な要素となります。


4.アパートを相続する人は出口を考えておく


この観点が抜けている人が多いと感じます。


アパートは建物です。


いずれ老朽化により寿命がきます。


つまり、建物の寿命を視野に入れ、

最終的にどうするのかを相続する前に決めておくべきなのです。


それは築年数に関係なく必要です。


相続した後、自分が経営するのかしないのか、

自分が経営するなら、最終的にはどうするのか、

売却するのか、解体して建て替えるのか、

それとも別の活用を計画するのか、

その場合、別の活用のニーズは見込めそうなのかどうなのか、

解体するならその解体費用はどうするのか、

などの選択肢と考えるべきポイントを検討し、

方針を決めた上で相続しなければ、

将来後悔する可能性が高くなります。




以上の4つのポイントを考慮し、

やっていただくべきことは、


(1)正確な現状把握(による全ての課題の発見)

(2)真因の押さえ

(3)対策案の立案

(4)家族全員での情報共有

(5)最善策の選択


です。


ベストなことは、親御さんがお元気なうちに

上記のことを明確にしておくことです。


親御さんがアパートを所有している方は、

将来後悔しないために参考にしてください。

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